今日気になった記事はこちら。
先に断っておくと、私はまだシンゴジラを見ていないので、実際見たらどうなのかという事は知らないw
が、彼女のAEONのCMにはもともと違和感があり、改めて今youtubeに挙がっている動画を見返して、思ったことがある。
冒頭の部分の会話
"Hi, is this table in here OK?"
"If Possible, I'd like to sit in the outside"
"Oh sure, no problem"
"The weather is beautiful today..And love this area"
このCMでなんか変だなーと思うのは、「できれば外に座りたい」ということを伝えるうえで大事な「like」の単語がさらーと流れてしまっていることと、「いい天気だよね」と伝えるうえで大事な"weather" "beautiful"の単語がこれまた強弱なくさらーと流れてしまっている事だと思っている。だから会話をしているというよりは原稿を読んでいるような印象を受ける。更に強弱がないのに喋るスピードだけ速いので、結果として、なんだか不自然極まりなくなるのだ。
(ちなみに"Oh Sure, no problem"と言われた後に"Thanks"が入らないのが個人的には一番不自然なんだけど、まーこれはCMの脚本に起因していて石原さとみは一切悪くないと思うので、置いておく。)
強弱についてはここに書いてあった。
英語の強弱のリズム。学校では習わないけどとっても重要! | なみのリズム~リズムで体感!英語リスニング~
ちょっと意識するだけで、だいぶぽく聞こえるようになると思う。石原さとみ、頑張れ。
とは言いながら、日本人が英語の学習時間の割に全然喋れないと言われる理由、個人的には正しい文法で喋ろうという事も含めて「ぽく喋ろう」と思うことに意識がむき過ぎてることが原因なんじゃないかと思ってる。仕事で強制的に使わざるを得なかったり、外国人の恋人ができると比較的スムーズに習得しやすいのは、コミュニケーションの必要に差し迫られるあまり「ぽく喋ろう」ということに意識を向かわせる暇がないからで、そして意識が「聴く」「伝える」ことに集中する分、学習効率がいいからなんじゃないだろうか。
2週間に1回、英語での電話会議で司会をしなくてはいけないというかなりプレッシャーなタスクがあるのだけれど、開始当初は"OK, so let's start with the first agenda"という1フレーズでさえも、超たどたどしくしか喋れなかった。理由はMT前の雑談を切り上げないと(これもまたこれで加わるのがしんどい)いけないので、タイミングを読むのに精一杯だったのがでかい。やっぱり母国語と異なる言語でコミュニケーションをするというのはしんどいことだ。そしてそれに集中していると、「ぽく喋る」ことの優先順位は著しく低くなる。そして別に「ぽく喋る」ことを放棄しても、通じることが分かると、「ぽく喋らなくては」という呪縛から開放され、そしてそこから英語のコミュニケーション力は格段にあがる気がする。
私は耳がまあまあよいせいで、ぽく喋ることだけは得意だ。フランス語もネイティブぽく発音「は」できる。が、ことにフランス語に関してはいかんせん単語力が一切伴っていないので、会話が続かない。この間フランスに行った際も、ぽいフランス語で会話を試みては、返される言葉が一切聞き取れず(正確には聞き取れてるのだが、単語が分からない)、相手に混乱を生じさせるだけだった。語学力が伴ってない「ぽい発音」は全く意味がない。むしろ「ぽくない発音」で相手に「こいつはネイティブじゃない」と覚悟させた方が遥かにコミュニケーションはスムーズに進む。
結論、語学力が伴っていない、「ぽい発音」はむしろコミュニケーションの阻害になる。だからもし、今英語が喋れないのであれば、「ぽく喋ろう」という事には意識を向けず、とにかく単語と単語を並べてでも意思疎通を図る方向に振り切るのがオススメ。大事なのは単語力。単語さえあってれば、相手が空気読んでくれればなんとかなる。そして相手に空気を読ませるのが、外国語でのコミュニケーションにおいて、一番重要だ。
石原さとみのAEONのCM、無理にぽく喋る振りをするのではなく、きっちり自分の言葉で会話している感じに演出を変えた方が、とっつきやすく、CMの効果もあると思うんだけどな。