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makicoo thinks

2017年のテーマは「アラフォーを楽しむ」。77年生まれの皆さん、素敵な40歳になりましょう\(^o^)/

イギリスが抜けようがEUはそもそも限界じゃないかのマキ。

世界のこと

アメリカ出張中に、まさかまさかのBREXIT発生。

www3.nhk.or.jp

最初の頃の開票で「離脱」が優勢の後、「残留」が盛り返したので、やっぱり「残留」でしょうと安心したのも一瞬・・・。まさかまさかのBREXITとそれに伴う為替の急変と株の下落。後もうちょいアメリカにいるので、円高は歓迎なものの、株が痛い。まー去年一昨年儲かってるので、今は我慢な時なのかもしれない。。ちなみに損切りはしない主義なので、売らずにそっと寝かしておく。

 

さてさて実際、今後のイギリスはどうなるか?なのだけども、私はイギリス単体でみる限り、案外そんなに変わらないんじゃないかと思っている。

 

外国企業がロンドンから支店を減らすんじゃないのか?

EUじゃなくなった事で、外国の会社がイギリスから拠点を移すんじゃないかと言われているけど、もともと通貨も違うし、経済環境もユーロ圏とはちょっと違う。そもそも海外拠点というのは売上のボリュームが大きいところに置くもので、ある程度の規模の会社であれば、ロンドン/パリ/フランクフルトあたりに支店を置くのが一般的だ。EUじゃなくなるからロンドンのオフィスを閉じようという発想になるのは考えにくい。

ユーロという後ろ盾を失ってポンドの信用不安が経済を衰退させるのではないか?

xn--gdka2dwcub.com

リンクにあるとおり、ポンドの信用不安というのはEUあるなしに関わらず定期的に起こっている。(今回が31年振りの安値というのはあるにせよ)。ポンドはEUというよりは、イギリスの経済の好調不調の波とアメリカの景気の按配によってもともと結構変動するものなので、今後のイギリスの取る手によってはいかようにもなると思う。そもそもEUの今後によってはユーロ安ポンド高の可能性も大いにある訳で、今の段階ではなんともいえないのではと思う。

EUの恩恵(関税0)を受けられなくなるのでは?

例えばイギリスに工場があって他EC諸国に製品を輸出するようなスキームの場合、今後関税がかかるなら、EU諸国向けの製品を生産する工場をイギリスから移す等の措置が必要になるというのはまさにそのとおり。ただEUとしての協定はなくなっても、カナダやノルウェーのように、関税の優遇措置を受けることもできる訳で、突然「関税かかります!」とはならないんじゃないかと思っている。関税がかかるのはお互い様だし、そもそもイギリスは貿易赤字、つまり輸出より輸入の方が多い。

英・貿易収支|FX経済指標|みんなの外為

 

イギリスから輸出されるモノに対して関税をかけるということは、イギリスにモノを輸出する際にも関税がかかるということ。イギリスがモノを多く輸入している国はドイツ、フランス、オランダあたりな訳で、向こうとしても輸出の際に関税がかかるようになるのは困るはず。となると、「現状維持」がお互いにとってベストなはずで、結局実態に影響があるのかというと「案外ないんじゃない」というのが私の予想。

 

それよりも、イギリスが抜けたことで、「EU」というものの存在が大きく揺らぎ、そっちの混乱の方が大きそうだとは思っている。で、別にイギリスが抜ける抜けないに関わらず、EUはもう無理なんじゃないかなと思っていたので、今日はその話をしようと思う。

「EU」の成り立ち

「EU」の歴史を振り返ると、アメリカとロシア(旧ソ連」という巨大な国が力を持ち始めた時代に、人口にしろ経済の規模にしろ太刀打ちできないという危機感が「よし、じゃあヨーロッパ連合で対抗しよう」と一致団結したのが始まり。EUの中心的な国であるドイツ・フランス・イギリスは1,000年以上に渡って繰り返し戦争をするくらい仲が悪いのだけれど、アメリカ・ロシアに世界を牛耳られてたまるか!という危機感が、「協力」を可能にしたと思っている。まさに「数は力なり」だ。そして通貨の統合(但しイギリスは除く)という凄まじいことをやってのけた。そして色々すったもんだはあったけど、「EU」になることで、世界でのプレゼンスをあげた。

「EU」の歪み

それが上手くいかなくなりはじめたのはギリシャに代表されるように、ユーロ圏で著しく財政が悪化した国がポツポツ増え、その国に対する融資が頻繁に発生し、財政が比較的健全な国の国民の反発が増えたことだ。

なぜギリシャ危機で欧州全体が揺れている? ~ユーロ経済の基礎知識と最新事情について知る!:nikkei4946(全図解ニュース解説)


これを日本に置き換えて考えてみる。

・例えば東京の財政は黒字だが例えば北海道の財政が赤字
・なのに東京の福祉より北海道の福祉が充実。東京の年金支給額は月10万円。北海道の年金支給額は月20万円。医療費も北海道は無料。東京は年々負担分増加。

・そんな状況で北海道の銀行が潰れてしまうと、北海道の経済もまわらないし、東京にも影響が出るので、東京のお金を北海道に融資すると政府が決定する

・東京都民激怒。援助するならその分北海道民は支出を減らせよと言う。

・そんなこというたって昔からこうですやんと北海道民が反発

 

実際は北海道の経済が破綻すると、その影響が東京にも出るというのは当たり前なんだけども、影響が間接的なので、どうしても直接的な北海道民のお金の使い方にイラっとしてしまう。これが国対国で発生すると、当然揉める。そしてこれがイギリスで「EXIT」に投票した人の率直な感想に近い。北海道の問題は北海道で解決してくれと。東京を巻き込んでくれるなと。そして、これはイギリスに限った話ではなく、フランスやドイツでも同じ議論が行われているのが現状だ。

「移民」という決定的な社会問題

そんな不協和音が頂点に達するのが移民問題だ。移民問題も日本に置き換えて考えてみよう。

地方に仕事がなく、東京には仕事がある。例えば北海道で働くと時給が500円だけど、東京で働くと時給5,000円の仕事が少なくない。北海道で限界を感じた人が東京に出てくるのは自然な成り行き。ちなみにこの「時給500円」と「時給5,000円」の差というのは、極端なたとえではない。古い調査ではあるけれども、傾向は今も変わらない。

www.jil.go.jp

 

この民族大移動が発生した際にもともと豊かな国にいた人は相対的に貧しくなる。何故なら平均賃金時給5,000円のところに「3,000円でも働きます!]」という人が大量に押し寄せるからだ。当然「自分が稼げなくなってきたのは移民のせいだ」となる。締め出したいと思うのは自然な感情だろう。

今後のEUはどうなるか?

イギリスというEUを代表とする豊かな国が一抜けしたことで、その他の豊かな国もEUに残るのが損か得か?という議論が湧き上がり、そして残念ながら空中分解していくんじゃないかというのが私の予想。ヨーロッパはしばらく混乱するだろうけど、イギリスが今回残留したところでこの制度の歪みが破綻するのは時間の問題だったんじゃないか。経済に対する影響は大きいけれど、イギリスが残留したところで、ギリシャ/スペインあたりの債務超過はデフォルト止む無しの残念な状況。イギリスのEU離脱が結果的に引き金をひくことにはなるかもしれないけれど、とにかく時間の問題だったように思っている。

発展途上国が豊かになる」というのは「豊かな国が貧しくなる」ことなのかもしれない

話は変わるが、今回アメリカの本社の事情を色々聞いてつくづく感じたことは、お金は発展途上国に流れていくものだなーということ。私がいる会社のカスタマーセンター(英語)は現在どんどんホンジュラスにコールを流している。時給はアメリカで雇用する時の半分以下で、そしてホンジュラスにはモチベーションの高いスタッフがたくさんいる。応答品質もホンジュラスの方がよく、となると、今うちの会社の職についているアメリカの人は、仕事を失う可能性が高い。

 

そもそもイギリスがEUを抜けたとしても、移民というか「現在の仕事がもっと単価の安い国の人にとられる」という状況はきっと変わらず、やはり先進国は相対的に貧しくならざるを得ないんじゃないかというのがここ最近ぼうと考えてしまうこと。単価の安い国に仕事が集中し、その国のGDPが伸びる。が、その一方で今までその仕事をしていた国のGDPは減る。

 

一方で、発展途上国の人の前には未だかつてないチャンスが広がっている。ちょっと前までは、「◎◎国に生まれたら(経済的に)不幸」から抜け出す術がなかったのに、国境を越えるのが容易になり、英語を覚えたらチャンスは広がり、生まれた国にいるより遥かに豊かな暮らしを送れるチャンスが増えた。そして彼らが頑張れば頑張るほど、貧しくなるのは日本人をはじめとした「もともと豊かな国」にいる私たち。ボーダーレスになればなるほど、競争相手は増える。そしてぼうとしていると、あっという間に「豊かな国」は「かつて豊かだった国」に転落する。

 

この事実は「豊かな国」を享受している私はうっすらと恐怖を感じる一方で、発展途上国の人にとってはなんともフェアな世の中になったもんだなとも思っている。この間訪れたカンボジアで会った人たちは、本当に前向きでものすごく努力できる人だった。そんな人たちが経済的にも豊かになっていくのは、公平な世の中だなとも思うのだ。